エンサイドットコム証券について

ご挨拶

「エンサイ」の使命

2001年1月に設立された当社は、2002年3月に私設取引システム(PTS:Proprietary Trading System)運営業務の認可を取得し、同年4月より、国内の機関投資家のお客様を対象として日本国債の電子取引サービスを開始いたしました。

当社がサービスを開始して以降、日本国債市場は急激な拡大を遂げています。国債発行残高(財投債を含む)は、2001年度の約436兆円から2022年度には約1,145兆円へと、およそ2.6倍に膨れ上がっています。一方で店頭売買高(TDB・現先売買を除く)は、2001年度の約1,431兆円が2022年度には約1,721兆円と、市場規模の拡大に沿って増えてはおりません。これは日本銀行の異次元緩和政策による買い入れが続いている影響と考えます。(※数値は財務省、日本証券業協会発表の統計に基づく。)

こうした環境下、当社の業容は、リーマンショック時の店頭売買高の減少を受けて低迷した時期もありましたが、その後は投資家層の拡大もあって取扱額実績を順調に伸ばしてきております。これもひとえに機関投資家ならびに証券会社をはじめ、当社を取り巻く市場関係者の皆様の厚いご支援の賜物と心より感謝しております。

しかしながら、日本の債券市場における電子取引の浸透度を見ると、先行する海外市場に比較して依然としてかなり低く、国内においても株式市場や外国為替市場に比べると遅れが顕著であり、拡大の余地が十分にあると考えております。金融取引の分野において電子化が、取引の効率化や価格形成の透明化を促すことは疑う余地がないものと考えておりますが、国内の債券市場に限るとその進展は想定以上に緩やかなものにとどまっていると言えます。

日本国債の価格(利回り)は、日本円に関連する金融商品の価格形成の基準となるものです。当社は、電子取引プラットフォームの安定的な運営を通じて、機関投資家ならびに証券会社の皆様にとって効率的な取引環境を提供し、日本国債の電子取引の普及を推進することにより、その市場の流動性と透明性の向上に貢献し、ひいては日本円に関連する金融取引の円滑な運営に資することが、最終的な使命であると考えております。

この目標を達成すべく、役職員一同尽力してまいる所存でございますので、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。

エンサイドットコム証券株式会社
代表取締役社長 櫻井 祥文